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★エッセイ『ことなひまめのオッペケペーですっとこどっこいな日常』
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『脂汗人生』900

「何でオレばっかり!」
 ウル目になってボクが叫んだ。
 昨日の朝のことである。
「もう、何もかも嫌になったよ」
 尿管結石に続いて、奥歯の激痛に見舞われたボクは、涙目になってそう訴えた。
「しゃあない、ついていってあげよう」
 そういう次第で、妻は歯医者に同行してくれたのであった。
 今朝は、抜歯の痛みは和らぎ、歯の腫れも引いてきた。
 今日は天気がいい。午後から消毒に行く。

 (2011.04.06)   このページのトップへ

『阪神淡路マニュアル』899

 例えば『ボランティア迷惑論』。
 気持ちだけで勝手に行ってしまうと、かえって迷惑なんだよ。
 自分の食料や寝床など、被災地の人たちに迷惑をかけないように周到に用意しておくことが必要だ。
 確かにそうだろう。過去から学ぶことは必要だ。
 ただ、ボクが思うに、そういうマニュアルが、人の心を必要以上にナーバスにしてしまっているのではないだろうか。
 ボランティアのことだけでなく、「心のケア」の問題なども、「こういうときにはこう言わなければいけない」が多過ぎるように思う。
 特に「子どもの心のケア」のことでは、まるで「腫れ物に触る」ような種々のマニュアルができている。
 転校してきた被災児に対して、受け入れ側の学校の子どもたちにも、そういうことを細かく教えるのだという。
 心がふさいでいるのだから、そういう言葉はかけないほうがいいとか、こういう言葉をかけなさいとか、「阪神淡路での経験を持つという専門家」と称する人たちが、まことしやかにしゃべっている。
 少なくとも、子どもに対しての「必要以上にナーバスなマニュアル」は、子ども同士が接するとき、かえって弊害になるのではないだろうか。
 「障害者」に対しての接し方がそうであるように、もっと自然に「子どもの世界」で触れ合ったほうがいいのではないだろうか。
 被災者への対応を見ていると、「阪神淡路マニュアル」をそのまま踏襲した、あまりにも杓子定規な形式的なものが多いように思ってしまう。

 (2011.04.06)   このページのトップへ

『2人で歯医者へ行く』898

 結局、2人で歯医者に行くことになりました。
「1人じゃ行けないでしょ?」
「ま、まさか。子どもじゃあるまいし」
「うそばっかし。顔に『コワイ』って書いてあるよ」
 そういうわけです。
 歯医者では、案の定「抜かれ」ました。
 パンパンに腫れていたので、麻酔もあまり効かないまま、グギグギグギッと抜かれました、奥歯。
 診療台の上で、ボクはもう、何もかも嫌になっておりました。
 どうしてボクだけが、立て続けにこんな痛い目に遭うの?
 やっと「石」の痛みが終わったと思ったら、今度は「歯」の痛みです。連続「痛み止め」服用の日々です。
 帰ってきて、痛み止めと抗生物質を飲んで、切り裂くような痛みを堪えてしばらく寝てました。
 今、起きてきて、少し痛みが引いたので、ご報告をと思って書いてます。
 それにしても、あんまり可愛そうだと思いませんか?
 まあしかし、「石」が流れ、「歯」が抜けたのだから、何だか全身から「悪霊」が退散していったような気もします。
 そうでも思わなきゃな、お前! って感じです。トホホのホです。

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『流石についての真面目な考察』897

 ボクの石が流れたことを昨日書いた。
 そう言えば、『流石』と書いて『さすが』と読むよなあ。どうしてだろう?
 調べてみました。

 これは中国の諺に由来しています。 きっかけは「枕石漱流」(ちんせきそうりゅう)です。漢字を見ていただければ、なんとなく意味がわかるかもしれません。漱は(すすぐ)という意味です。「枕を石にして川の流れで口をすすぐ」ということから「山水に隠れて自由に生活をする」という意味があります。
 3世紀に中国の政治家で孫楚(そんそ)という男がいました。彼は「枕石漱流」を間違って 「漱石枕流」(そうせきちんりゅう 石をすすぎ流れに枕す)と言ってしまったそうです。
 友人に間違いを指摘されてしまうのですが、 孫楚は「流れに枕するのは耳を洗うためで、 石に漱ぐのは歯を磨くためなのだ」と 、間違いを認めずに強く言い返したのです。
 周りにいた人々はそれに感心して「さすが孫楚!」と称えました。この故事が日本にやってきた時に、「漱石枕流」の二文字を取り、「さすが=流石」と書くようになったそうです。
 そして、間違って言ってしまった「漱石枕流」という言葉は、「負けず嫌い・頑固もの」という意味の諺になりました。
 このエピソードが気に入った夏目金之助が、自らのペンネームを夏目漱石にしたといわれています。

 どうです? ボクの結石が流れたことも、何だか非常に「格調高い」感じになりましたね! (そう?)

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『1人で歯医者へ行く』896

 奥歯の歯痛が激しい。
 歯ぐきの表側と裏側が大きく腫れ、のどまで痛みがきている。
 唾液をゴックンするのもつらい。
 大潟村のかかりつけの歯医者へ電話をした。
 2時に予約を入れたが、今日の代表は仕事が忙しく、ボク1人で行くことになった。
 ボクは歯医者が苦手で、いつも一緒に付き添ってもらっていたのだが(歯医者に限らずボクらはいつも一緒なのだが)、今日は1人で行かなければならない。
 「はじめてのお使い」・・・非常に不安です。

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『世界で一番嫌いな男』895

 NABETUNE。
 NABETUNE。
 NABETUNE。
 このバカ男、こんなことを言った。
「いいんじゃない。もう、しゃあない。がーがー言ってんだから。電力の問題とかいろいろ何も考えないで文部(科学)大臣の何とかっていう…、副大臣か。俺はこんちくしょうって怒ったけど」
 「巨人」も「セ・リーグ」も「日テレ」も「読売新聞」も絶対見ない。
 世界で一番嫌いな男。
 NABETUNE。

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『正義感だけでは村で生きられないようだ』894

 スナイパー会長『マサショーリュー』から電話があった。
 その前に『チョロ』さんからも聞いていたことだった。
 何かと言うと、R会という村の緑化団体の不正の事実。
 町内会の予算規模より大きな金額の公的緑化助成金を、不正に支出していると言う。
 真偽のほどはよく分からない。
 ボクはそれを知りたくなる。
 不正を摘発したくなる。
 でも・・・。
 そういうことを暗黙に、うやむやにしながら、微妙な利害関係のバランスで、この村は成り立っていることを思うと、ボクの正義感はしぼむ。
「そんなことをしたら、村中大騒動になるだけよ」
 真理判事にも、そう言って釘を刺された。
 本当は嫌だけど、「清濁会わせ飲む」ことも必要なのかな? 何だか釈然としないな。
 「羊の群れの一員であるためには、まずは何よりも羊でなければならない」(アインシュタイン)
 先生! そうなんですか?

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『イタチごっこ』893

 忌まわしい『原発』の話。
 高濃度の放射能汚染水が海へジャバジャバ流出している。
 もうどうにも止まらない。(リンダ真っ青!)
 ポリマーですき間を埋める方法。
 笑ったのは「オガクズと新聞紙」を混ぜて詰める方法。(オガクズならうちにいっぱいあるよ。あげようか?)
 「最先端」と「超原始的」対策、さあ、どっちに軍配が?
 見てるとどうも、どっちもあんまり効果がないみたいだね。
 でも、もし、あそこが埋まったとしても、行き場のない汚染水はどっか上流の場所から吹き出すんでしょ?
 どう考えても、これはもう『イタチごっこ』としか言いようがない。
 こんなバカげた『イタチごっこ』をしている間にも、ボクの大好きなサカナ君たちは、どんどんどんどん「死の水」を飲み続けているのだ。「死のエサ」を食い続けているのだ。
 許せん! 

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『バン、よかったね!』892

 3週間、漂流する屋根の上で生き残ったサバイバル犬『バン』。
 昨日、飼い主と再会できた。
 飼い主は、NHKのニュースを見てすぐ分かったと言っていた。
 2歳のメス犬『バン』は、尻尾を振って歓びを全身で表していた。
 人間も動物も「命」には変わりないもんね。
 よかったね、バン!



 (2011.04.05)   このページのトップへ

『あんた〜、本当にがんばるね!』891

 いつも楽しく電車の中で読んでいますよ。
 ヤッシの周りでは、いろいろな喜怒哀楽が、次から次へと起きていますね。書きたい事や書くべき事が膨大なため、もしかしてエッセイに載せる順番に悩んでいるのでは?
 色々なテーマの『その後』の話には興味津々ですので、期待してますよ。
 今週中には、エッセイが《魅惑の900回》に達すると思い、昨日(4日)ワインを二本贈らせてもらったよ。東北地方は遅配の可能性もあるから、よろしくね。
 ワインの名称は、1本目が、 ANTANO(アンターニョと読むようだ。Nの上部には〜がつきます。スペイン語? ポルトガル語?)、2本目がHOUGHTON-Cabernet(ホートンカベルネ)です。
 ヤッシ、2つの名前を早口で10回言ってごらん。
 「ANTANO、HOUGHTON-Cabernet」「ANTANO、HOUGHTON-Cabernet」・・・。
 次のように聞こえませんか?
 『あんた〜、本当にがんばるね!』
 これからも我々読者のために頑張ってください。(300の倍数回には太っ腹になる鈴木東栄より)

 わあ! しばらくワインを飲んでいなかったので、妻は大喜び。もちろんボクも。
 東栄、確定申告の還付下りたのかなあ? 羽振りよくワイン送って、自分はひもじい思いしてないかなあ? 被災地なのに・・・。
 それにしても、arigatou!

 (2011.04.05)   このページのトップへ

『流石』890

 どうやらボクの「石」は、知らぬ間に流れてしまったようだ。
 今日、泌尿器科でそのことが判明した。
 薬も要らないと言われた。
 座薬持参なら遠出もOKと言われた。
 皆さん、ご心配をかけましたが、そういうわけでボクは元気です。
 流れっちまえばこっちのもんだ。
 心なしか「腰痛」も「歯」も気にならない。
 へっへっへっ!

 (2011.04.04)   このページのトップへ

『マサコさま、あなたは・・・』889

 唯一の村の商店「イトショー」から電話があった。
 ボクたちが、石巻から頼まれていたタバコの銘柄が入荷したというのだ。
 そういうことをわざわざ電話で教えてくれるって、これすごいことですよね。
 マサコさま、あなたは・・・。
 2カートンお願いしました。ありがとう!

 (2011.04.04)   このページのトップへ

『チョロさんが変わった!』888

 今回、結構若返りを図った「村の役員」の中に、1人だけ70歳ぐらいの人がいる。
 ボクらは彼を「チョロ」さんと呼んでいる。小さくって、チョロQのようにチョロチョロ耕運機を運転していた姿が印象的だったからだ。
 役場をしばらく前に定年退職し、退職金で豪邸を建て、十年ぐらい隠居生活をしていた人である。
 あと、どうでもいいことだが、若くに妻を亡くし長い間独身であった。そのせいかどうかは分からないが、重度の「前立腺肥大」を患っている。
 チョロさんは、ここんとこ「老いたしかばね」のようになっていた。
 とみに最近は、顔つきも言動も精彩を欠いていて、話すことも同じことを繰り返すようになっていた。つまりボケ始めていた。
 そのチョロさんが変わった!
 役員会でも積極的に発言する。コピーとかいろんな雑用を自ら引き受け走り回る。お陰でボクは大変助かっている。
 彼は、いろんなアイディアがひらめいている。例えば、コピーはA4で取るよりも、原稿を2枚並べてA3で取れば、コピー代が半分になることをひらめいた。
 ボクは、そのことを褒める。褒めちぎる。
 そうすると、彼はすごくいい気分になる。また走る。そして考える。そしてひらめく。
 今しがたピンポンが鳴って出てみると、彼は目をキラキラさせてボクに言った。
「ふれあいセンターよりも、町の公民館でコピー取れば、紙代だけだがら断然安くなるど!」
 OH! ワンダフォー!
 脳の活性化はとどまるところを知らない。

 (2011.04.04)   このページのトップへ

『腰痛、歯痛、そして石』887

 まいったね。
 疲れると、弱い所に出るんだよね。
 いつもの腰痛が始まった。
 奥歯の歯痛も始まった。
 石は相変わらず居座っている。
 今日は今から病院にいきます。
 本当に虚弱児でございます。
 あ〜あ。

 (2011.04.04)   このページのトップへ

『孫さん100億、すご過ぎる』886

 今まで世界中で集まった義援金総額が870億。
 孫さんは1人で100億。
 しかも、年収(約1億)を、引退するまで全額寄付するらしい。
 やっぱり、この人は「ただ者」じゃなかった。
 朝、そのニュースを聞いて、あんまり驚いてうなってしまった。
「すげえ。そんだけお金持ってたんだ」
「年収全部つぎ込んで、そのあと生活できるのかなあ」
「大丈夫。そういう心配のない人なんだよ」
 とにかく、日本にもすごい人がいたもんだ。

 (2011.04.04)   このページのトップへ

『知事のキャラクター』885

 宮城県の村井知事は、若々しくガッツがある。『ガッツ知事』。
 岩手県の知事は、公家さんみたいな顔で原稿を棒読みする。『棒読み知事』
 福島県の知事は、総理大臣にしたいくらいの人である。『ポスト菅知事』
 秋田県の知事は、何だかモックラモックラしている。『モックラ知事』
 選挙が始まっている。
 自民党の現職議員が、早朝からフルボリュームで己の名前を連呼している。
 例の「アブラギッシュ」野郎である。
 絶対入れない。

 (2011.04.03)   このページのトップへ

『救命恩人』884

 20人の中国人実習生を救い、自らは津波に飲まれた専務が中国でヒーローになっている。
「神のような人」
 今までは日本人嫌いだった中国人もが、彼をそう呼んでいるそうだ。
 そういう人は彼に限らないだろう。
 自分の命を賭して人命を救った人たちに永遠の光あれ。

 (2011.04.03)   このページのトップへ

『津軽魂』883

 テレビで、予約が続々キャンセルされている津軽の旅館の女将がしゃべっていた。
「こんなときこそ『津軽魂』で乗り切りますよ!」
 よしっ!
 思わずこっちまで気合いが入った。

 (2011.04.03)   このページのトップへ

『スローガン』882

 昨日の役員会で、ボクは『スローガン』を提唱し採択された。
 ロゴはボクが作った。これである。



 これは、今後いろんなところに使われていく。広報のチラシとかポスターとか。
 あともう一つ、村を元気にするための『復刻、村の大文化祭!』も企画した。
 ボクが小さかった頃、活気のあった村の盆踊りとか縁日とか、そういうにぎやかなイベントをひとまとめにして老弱男女楽しもう! というのがボクの提案理由だ。
 予算はないが、工夫して何か村を活気づけたい!
 『積善クラゲ』はもちろん、『あるまんど』にも参加してもらえたらいいな。
 村の面倒な仕事も、せっかくやるんだから面白くやらなきゃね。

 (2011.04.03)   このページのトップへ

『薄キューピーちゃん』880

 出たあ〜。『今、被災地に伝えたい』の肥土貴美雄さん。
 いいなあ〜。
 4時15分ごろのNHKを見てください。よく分かりますよ。
「この人、頭大きいよね」
「そこがおかしいのかなあ」
「目が必要以上にパッチリしてる」
「あの目で見つめられると、ちょっと引くよね」
「仕草がロボットっぽいよね」
「それはそうと、そろそろ仕事したら?」
「おっといけねえ」
 そう言って、代表は黙々とキーボードを叩き始めた。

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『分けるくん』880

 NHKの原子力解説委員の水野さん。オシャレでクールな解説の水野さんをボクらは買っている。
 今、水野さんをTVで見たのだが、今日はなぜか髪を七三に分けていた。
「何か心境の変化でもあったのかな?」
「うん。無理矢理分けたって感じね」
「変」
「前のほうがいいわ」
 そう言って、代表は黙々とキーボードを叩き始めた。

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『冷凍サンマ』879

 今日の晩ご飯は「サンマ」と決まった。
 冷凍庫を開けたら、あと残り2尾しかなかった。
 サンマといえば「気仙沼」、気仙沼といえば港が壊滅し、いつ漁に出られるか分からない。
「今年は食料事情が変わるね。サンマ食えないかも知れない」
 ボクが言った。
「フカヒレもね」
 妻が言った。
 フカヒレ?
 そんなの食ったことあったっけ?

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『歌姫に癒してもらおうか』878

 少し心が風邪をひいている。
 大好きな歌を聞こう。

  

  

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『第1回役員会』877

 今日は7時から「役員会」がある。
 朝から、いろんな人がくる。
 めったに人が来なかった我が家だが、今は大勢の来客で繁盛している。
 電話もしかり。
 忙しい。
 はっきり言って・・・。
 WAZURAWASHII。

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『東日本大震災』876

 ようやく正式な名前が決定した。
 名称を「東日本」としたのは、被災地の範囲が日本の東半分、それだけ広い地域がやられたからだ。
 ボクは思う。
 死者がゼロの県は秋田県と埼玉県だけ。
 同じ東日本、その中の東北に住んでいるのに、秋田だけが全くと言っていいくらい無傷だったというのはどう考えればいいのだろう。
 初災の頃、ラジオで秋田の被害情報を聞いていたのだが、おばあさんがアキレス腱を切って怪我をした、とか、おじいさんが階段から落ちて肋骨にひびが入った、とか、味噌蔵が東側の道に倒れた、とか、男鹿の交差点の歩道にひびが入った、とか、骨董品が3体壊れた、とか、そういう被害がトップニュースだった。
 今思えば、笑っちゃうくらい可愛い被害である。(もちろんお気の毒だけど)
 被害が極めて少なかったことは、もちろん感謝しなければならないことだけど、何だかほかの県に申し訳ないような、オショスイ(恥ずかしい)ような気持ちになる。
 秋田県の被災地支援の緩慢さを知るにつけても、その気持ちは大きくなるばかりだ。

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『開栓隊、出動!』875

 全国の「ガスマン」たちが頼もしい。
 仙台市ガス局に、全国から2000人を超えるガスマンが集まった。
 遅れる都市ガスの復旧のために、1軒1軒の家を回って安全を確認しガスの元栓を開栓するための要員だ。
 その名も、「海援隊」ならぬ「開栓隊」。
 その道その道でいろんなエキスパートがいて、ノウハウや「技」が生かされてるんだなあ。
 すごいなあ。
 公務員や自衛隊や消防員など、今回の震災で、今までちょっとバカにしていた人たちがまぶしく、逞しくみえる。
 心得違いでした!

 (2011.04.02)   このページのトップへ

『七転び八起き』874

 Googleのトップページに、2009年に行われた「Doodle 4 Googleのコンテスト」で全国の小中学生が描いたロゴが掲載されている。
 「もともとは、優勝作品だけを掲載するお約束でしたが、今日は一年で一度、嘘をついても許される日ということで、参加してくれた子供たちにも協力してもらって掲載しています」
 そうコメントがあり、最優秀作品だけではなく、子供たちの描いた30作品が掲載された。
 Googleの小さな、そして温かい「エイプリルフール」だ。
 ボクの好きな作品はこれ。

『七転び八起き 〜あきらめないキモチ〜 』
 野村 梨奈 <鹿児島県 垂水市立垂水中学校 3年生>
 この作品で見てほしい所は、切り絵で表現した文字です。特にだるまは、昔から「七転び八起き」という言葉と共に、日本の伝統として受けつがれています。何においても、だるまのように、あきらめない気持ちをもって、真摯に取り組む日本人の心を表現しました。
 これは、震災前に書いた作者のコメントである。
 『七転び八起き 〜あきらめないキモチ〜 』。奇しくもそれが、今の日本を励ますコメントになっている。あきらめないぞ! 日本。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『ツケは重い』873

 放射性物質(放射能)漏れ事故を起こした東京電力福島第1原子力発電所は、建屋内の汚染水や高い放射線量が復旧作業を阻んでいる。欧米各国の支援もあり、現地には原子力災害に対応できるロボットが投入されているが、十分に活用できていない。事故を想定したロボット運用のノウハウが日本にないためで、専門家からは、政府や東電が「原子力災害に備えたロボット政策を怠ったつけ」との批判が上がっている。(産経新聞)

 どうやらそういうことのようだ。
 「産業ロボット」などの分野では世界一流なのに、「原発ロボット」については何もやってこなかったのだ。
 「お金儲け」には敏だが「安全」には全くの愚。
 「エコノミックアニマル」と揶揄されてきた日本人の本質がよく分かる。
 「安全」にはお金をかけない国、日本。
 そのツケはあまりにも重い。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『対照的な2人のメッセージ』872

 同じ番組で、こんなおばあさんもいた。彼女はこんな前向きなことを言っていた。
「生かされたってことは、まだ私にも何か使命があるんだと思って、これからも頑張って生きていこうと思います」
 妻とウルッとなりながら見ていると、次に映ったおじさんがこんなことを言った。
「一寸先は闇だ。私たちに仕事を」
 対照的な発言にガクッとなったが、確かに一寸先は闇だなあ。
 でも、闇が深ければ深いほど、朝は近いんだよね。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『シンプルで具体な要望』871

 テレビで「被災地からの声」というのをやっている。
 被災した人たちが、スケッチブックに「伝えたいこと」を書いて、マイクを持って語りかける。
 いろんな人の訴えたいことを聞いていると、ジ〜ンとなって涙が出る。
 一方、笑ってしまうこともある。
 今日は、こんなおじいちゃんがいた。
 彼のメッセージはこうだった。

『パンツのブリーフのLが欲しい。
 シャツのLが欲しい。
 ズボン下のLLが欲しい』

 実にシンプルで具体な要望だった。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『子どものケンカみたいだなあ』870

 昨日、ケンゾーさんちでいろんな話を聞かされた。
 中でもおもしろかった話を、今日は一つだけお伝えしたい。
 総会の時、ボクが質問したのは「8万円近い飲食代」の内訳だった。
 村の会費収入の約半分に当たる金額を、たった1日の飲み会で使っていたからだ。
 しかも、その日は震災後で総会前の日だった。
 執行部の回答は、すこぶる歯切れが悪かった。
 よく聞いてみると、そのお金はたった8人ぐらいで使ったものだった。
 生ビールのサーバーを2つと、肉5キロがその主立った内容だった。
 1人1万円を使って飲食したことになる。
 驚いたことに、余ったビールなどを隣町の飲み屋に持ち込んでドンチャン騒いだとも聞いた。
 このような話に展開していくとは思ってもみなかったので、質問したボクのほうが驚いた。焦った。
 集まった会員たちは、いろんなことをよく知っていて、ものすごい非難の声が上がった。
(あっ、もうこの村にいられないかも・・・)
 単純に投げ掛けたボクの質問が、ものすごい波紋になって広がっていく。ボクは自分の責任の重大性に青くなった。
 総会でそういうことがあったのだが、昨日はさらにその顛末をケンゾーさんの奥さん(K子さん)から聞かされた。
 飲み食いをした1人で、ボクらが「ゴッド」と呼んでいるN子さんが、マサショーリューにケンカを売りに行ったというのだ。頭から湯気が上がるほど激怒して・・・。
 執行部の許可を得て飲んだのに、なぜ総会であんなに叱責されなければならないのだ! それが「殴り込み」の理由らしい。
 総会に出られなかった彼女は、手下の女性を1人「偵察」に送り込んでいたことも知った。
 マサショーリューとゴッドは、どちらも短気でけんかっ早い。2人は同級生で、よもや60歳になる大の大人であるが、そんな2人が取っ組み合いのケンカ寸前になった。
「オメエのじいちゃんは昔から○○だったべ!」
「何このっ! オメエのひいばあさまだって△△だったべ!」
 そういう口論になったらしい。
「お前の母ちゃん、デベソ!」みたいな、まるで小学生のケンカ。
 その話を妻に教えると、妻はしばらく目をパチクリしていたが、最後に大きくため息を付いて、最後にゲラゲラ笑い出した。
「う〜ん。それ小説より面白いかも」
 ホントに笑うしかないね、この村。 

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『石、その後』869

 ボクの「石」は、どうなってるんだろう。
 薬のお陰で痛みはない。
 でも、疲れやすい。
 4日に病院に行って、遠出の許可が出たら石巻に向かう。
 石、stone、ストーン! って落ちてほしいなあ。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『津軽にはいけなかったけど・・・』868

 『津軽鉄道』に人生を捧げてきた人がいる。
 その人は、すべてをやり遂げて昨日、静かに乗降ステップを降りた。
 長い間、お疲れさまでした。
 その人の名は「ふうちゃん」。
 何度かこのエッセイにも登場してもらっている。
 本当は、彼女のアテンダントで津軽鉄道に乗るはずだった。
 そして、慰労会をやって、スーパー銭湯に泊まるはずだった。
 その時期は少し先になったけど、きっと落ち着いたら会えるに違いない。
 「新生活の門出に彩りを!」と、ボクたちはフランス製の鍋を贈った。

ストーブ列車

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『腹話術で避難所に笑顔』867

 子供たちの笑顔。
 いいなあ・・・。
 それを見ていると、こっちまで笑顔になる。
 笑顔になりたければ、人を笑顔にすればいい。
 人を笑顔にしたいと思う「やさしい心」を持った人には、「笑顔のお返し」がくる。
 腹話術の人形を持って被災地を回るおじさん。
 自分も被災者である。
 彼の笑顔は、子供たち以上に輝いていた。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『それでも梅は咲き、桜は咲き、春は来る』866

 3月の悪夢をご破算にしたい。
 そんな気持ちになるのはボクだけだろうか?
 今日から4月。
 水戸の偕楽園の梅が、地割れで閉鎖された園の中で満開の花をつけていた。
 さあ、みんな元気を出そうよ!
 そう語っているみたいだった。

 (2011.04.01)   このページのトップへ

『会計補佐』865

 とりあえず「会計」になったボクは、今日預金通帳を持って「JAバンク」に行き、10万円を引き出し両替した。
 いろんな出金に備えて・・・。
 ジャラジャラ小銭を見ていた妻は、クルマの中でこう言った。  
「私、会計補佐やってもいいよ」
 そういうことが好きなんだと言う。
「じゃあ、お願いしようかな」
 そう言うと、妻は嬉々とした顔で笑った。
 町内会では、ボクのほうが上司ということになった。ちょっと嬉しい。

 (2011.03.31)   このページのトップへ

『放射能汚染の怖さ』864

 ジワジワくるんだろうな。
 風、雨、土壌、川、海・・・。
 そういうところからジワジワ、そういうところへジワジワ・・・。  
 そして、ジワジワ体内に取り込まれ、ジワジワ健康を蝕むんだろうな。
 例えれば、地面には「地雷」、海には「魚雷」がたくさん仕掛けられている。そんな環境をボクらは生き抜いていかなければならないのだ。
 そういう国で生きていくボクら。そろそろ覚悟を決めようか。

 (2011.03.31)   このページのトップへ

『天皇皇后両陛下と同じだったよ』863

 都内の避難所に行って、被災者にお言葉をかけられた2人。
 彼らは、被災者を思い「部屋を暗くしている」らしい。
 そっか、ボクらと一緒じゃん。  
 でも、彼らの登場は日本を少しだけ「明るく」してくれるね。 

 (2011.03.31)   このページのトップへ

『何やら大変なことになってきた』862

 村が大もめになっている。
 マサショーリュー氏が会長になったことが不満な分子が、陰で動き出しているのだ。
 それも、コソコソと陰湿に。  
 今回役員になった人にも「お前ヤツに協力するな」と言って脅しているらしい。 
 ボクのところにも、隣のケンゾーさんが今来て、こんなことを言った。標準語に直して言う。「今、村で大変なことになっている。何も知らないお前に全部ツケが回ってくるから気を付けろ。オレはお前が不憫で教えにきた」  
 夕食後に家に来いと言われた。
 それにしても、なんで? なんでこうなるの?
 恐ろしい村だね。役員に協力するどころか、みんなで足引っ張ってるんだもんね。
 かつて本当に「村八分事件」があって、裁判にまでなったという話を聞いてはいたが、これがこの村の「正体」だね。正体見たり。
 くわばらくわばら。

 (2011.03.31)   このページのトップへ

『A銀行にて』861

 秋田で一番大きい銀行『A銀行』。
 ずいぶん前に、親父の定期預金10万円の解約を頼まれて行った時のこと。
 なかなかお金を出してくれなかった。  
 妻と待ち合いの椅子に座って待っている時に、封筒の裏に書いていた川柳が出てきた。 

「定期預金 入れる時とは 大違い」  
「本当は 出したくないのね 定期預金」
「お待たせ料 利息額より 高く付き」
「出すための 業務マニュアル 30枚」
「出す時に こんな手間なら もう積まん」

 こんなに名川柳ができるんだから、相当待たされたんだね。

 (2011.03.31)   このページのトップへ

『廃炉か廃人か』860

 東狂電力のカツマタというオイボレ会長が出てきて「1号機から4号機を廃炉にする」と言った。
 えっ! 廃炉て何? 今まで廃炉にするつもりはなかったの?
 驚いたね。やっぱりスケベ根性でチンタラやってたんだね。  
 そう言えば、ここの社長は1回テレビに出ただけで、プッツリといなくなっていた。病気だとか言って逃げていた。今度は入院だって? 
 これじゃあ「放り出し総理」ならぬ「放り出し社長」じゃない?  
 本当に驚くべき会社だね。
 自社の利益を優先して今まで『廃炉』にしなかったんだって。
 地域住民どころか、今や日本中を『廃人』にしかねない事態なのに・・・。
 マジ狂ってる。

 (2011.03.31)   このページのトップへ

『語られない被災者の疲れ』859

「生きていて良かった!」
 その時期が過ぎ、共同生活が長くなると、避難所であれ自宅であれ、みんな人間関係で疲れてくる。
 落ち着くにつれ、周りの人間の本性が見えてきて、イライラが募ってくるのだ。  
 普段からジコチューだった人は、徐々に自分勝手な振る舞いが目立つようになり、普段から人に依存して生きてきた人は、やっぱり人にべったりするようになり・・・。  
 そういうのが、十人いれば十人分、百人いれば百人分あって、それぞれの人間模様を繰り返し見ているうちに、疲れる人はとことん疲れ、そうじゃない人はとことん元気になるのだろう。
 気のいい人は疲れやすく、ズーズーシー人は日を追うごとに元気になる。
 そういう能力を『生きる力』というならば、ボクらはもっともその力が弱い部類だと思う。
 石巻の家族もそうだなあ。

 (2011.03.30)   このページのトップへ

『どうしょもないヤツが多過ぎる! part3』858

 ボクはもう何が嫌いかって言って、「卑怯」なヤツほど嫌いなものはない。
 陰でコソコソ、あとでネチネチ、遠くでツベコベ。
 そういうヤツを見ると、無性に腹が立ち怒りたくなる。  
 今、ボクの周りにそういう輩があふれている。  
 「被災地のどろぼう」「義援金詐欺」「東狂電力」「この村のたぬきジジイ」そして「石」・・・。
 それじゃなくても石巻方面のことが心配で、早く行かなくちゃと焦っているのに、そこへ持ってきて今のこのストレス五重苦は耐えられない。
 夕べも、夕食直前に体調がおかしくなって、飯を食わずに寝ようとしていたところに、村の人が来て「相談したいことがある」と言われ、そのゴチャゴチャした話を聞き血圧はマックスになり、今朝はふらふらして起きられなくてしばらくダウンしていた。
 とにかくもうストレスはクライマックスである。
 別の所へ行きたい。オラこんな村もこんな国もいやだ。
 ゆっくりと温泉つかって、よだれたらしながら昼頃まで寝てたいな。

 (2011.03.30)   このページのトップへ

『どうしょもないヤツが多過ぎる! part2』857

 もう一つ憤死寸前に怒っていることがある。
 この村だ。
 総会にも出てこない奴らが、今回の役員選考について文句をほざいている。  
 全く持って「民主主義」の「み」の字も知らないヤツラである。  
 総会に結石(おっと、いけねえ『欠席』)しておいて、「委任状」書いておいて、今更文句があるんだと!
 それも、言ってるヤツラはかつて「会長」をやったヤツラだ。「顧問」だとか「参与」だとかいって名誉をふりかざして、辞めてなお実権を握っていると思い込んでるアホじじいたち。
 自民党の「モリ何がし」とか「コイズミ何がし」みたいなヤツラ。あ〜、いやだいやだ!
 オラもうやんなっちゃった。
「この村、嫌いになったかも」
 珍しく妻もそう言っている。
 とにかく、ボクは血圧が上がり過ぎて目がかすんできた。
 これでは「石」が大きくなるばかりだ。
 温泉につかって「メロン」食べたいな。

 (2011.03.30)   このページのトップへ

『どうしょもないヤツが多過ぎる! part1』856

 ボクはもう憤死寸前に怒っているのだ。
 さっきこんな記事を見つけた。

***フランスのアレバ社は28日、本紙に対し、原発事故用にフランスで開発された作業用ロボットの提供を申し出たところ、東京電力が断ったと明らかにした。  
 ロボットは1986年のチェルノブイリ原発事故後に同社や仏電力公社が開発にあたり、高性能カメラや作業用アームを搭載。放射線量が高い場所で、遠隔操作により作業ができる。  
 アレバ社報道担当は、「東京電力はロボット使用は決定的な効果がないと判断したようだ」と述べた***。

 ほらね、やっぱボクが言った通り『ロボット』しかないんだよ。しかもフランスではもう作っていたのだよ。それを貸すと言ってるんだよ。
 それなのに、それなのに、おい! 東狂電力! 何が決定的効果がないだよ! オメエラ何言ってんだよ! やっぱり狂ってるよ、こいつら。この期に及んでそんな戯言ぬかしくさって!
 オラもう信じられない。
「もう国営化するしかないんだから、そいつらに主導権持たせないで,早く国が介入すればいいのよ!」
 珍しく妻もそう言っている。
 とにかく、ボクは血圧が上がり過ぎて目がかすんできた。
 これでは「石」が大きくなるばかりだ。
 温泉につかって「コロンボ」観たいな。

 (2011.03.30)   このページのトップへ

『オカマティな司会者』855

 震災関係のニュースを見ているうちに、いろんなアナウンサーの顔を覚えました。
 NHKの全国放送では、被災者の訴えに「ウルウル」になった武田アナウンサーや、ボクたちが昔から「ハナワ君」と呼んでいる若白髪の登坂アナ。「マロ」とも呼ばれているみたいですね。
 ローカルなところに目を移すと、NHK仙台放送局の「今、被災者に伝えたい」のアナウンサー(名前は分かりません)がステキ。
 髪が薄くてキューピーちゃんみたいにクルクル巻きになってます。
 とにかく真面目でいい人なんですが、この方の仕草が何とも言えずステキなんです。
 これはもう見てもらわないと説明できないんですが・・・。
 クニャクニャした仕草のオカマティな薄キューピーさんが、いたって真面目な話をしています。
 いたって真面目な話だからいいのでしょうね。
 番組の趣旨からして大変不謹慎なことなんですが、4時半頃にこの番組がかかると、妻も手を止めて見入ってます。
 今日、音をミュートして見てましたが、かえって笑えました。
 すみません。我慢すればするほどダメなんです。

 (2011.03.29)   このページのトップへ

『注文の多いことなひまめ事務所』854

 いつもは平穏な我が家が、最近とみに人の出入りが激しい。
 今日も「チョロ」さんが早朝から3回も来て、依頼を受けたボクは、「町内会名簿」と「執行部連絡リスト」と「役員決定の通知」を作った。それから会計の出納帳も。
 代表は「炎の必殺仕事人」なので、ボクは来客のたびにスリッパを出し、コーヒーを入れてもてなすことになる。
 とにかくボクは、いろいろとボランティアな仕事が多くなった。珍しく多忙になった。
 これでは、エッセイを書く余裕がない。いわんや小説をや。
 でもまあ、これも村のためだ。今は頑張るしかない。
 それにつけても「石」が気になる。薬が効いているのか痛みは治まっている。
 そう言えば、あるまんど山平からも、「石」を心配するメールが届いた。
「あれは爆弾を抱えてるようなもんだし、クセになるから気をつけないと」と言われた。
 う〜ん。これは「嵐の前の静けさ」なのか? 何だか怖い。
「おい! 石! 何とか言ってみろ!」
 あっ、うそうそ。
 ごめん、ごめん。
 こう言わなきゃいけなかった。
「石さん、石さん。すこ〜ち、じ〜っとちててねえ」

 (2011.03.29)   このページのトップへ

『このまま慣れていくのかなあ』853

 そう言えば、ちょっと前まで「緊急避難情報」が流れると、パッと身を硬くして逃げる用意をしていた自分が、最近はそうでもなくなっていることに気付く。
 ときどき「なんちゃって緊急避難情報」とかもあったり、案外震度が小さかったりして、慣れっこになってきたんだろうな。
 しかも、震度3ぐらいの揺れでは動じなくなりましたね。
 茨城に住む東栄は、震度4でも動じないらしい。
 また、放射線濃度についても「マイクロシーベルト」程度では驚かなくなった。
 その1000倍の「ミリシーベルト」くらいになって初めて「おっ、ちょっとやばいかな」くらいになりました。
 政府も、「その量を1年間毎日浴びれば」みたいな話をしますね。「レントゲン1回分」という言い方も多用します。
 今日も、海水に放射能を含んだ物質が放出された件について、海洋学者がこんな言い方をしていました。
「イワシを毎日6匹、1年間食べなければ大丈夫です。安心してください」
 イワシを毎日6匹? それは無理だな。さすがの魚好きのボクも、時にはアジとかサンマが食べたくなるもんなあ。そっか、だったら大丈夫だなあ。
 そんなふうに安心してしまいそうになるんですよね。ボク素直だから。
 でもちょっと待てよ。
 そもそも、だったら今まで何でそういう「基準」を作ってきたの?
 安心させようという気持ちは痛いほど分かりますよ。分かりますけど、何だか釈然としなくありません? 皆さん。

 (2011.03.29)   このページのトップへ

『やばい三役』852

 昨日、6時半から10時半まで「役員選考会議」が行われ、やっとのことで村の役員が決定した。
 会長は「マサショーリュー」氏。
 顔は朝青龍にクリソツである。大工の棟梁である。プロの熊打ちである。ライフルを5丁持っている。ものすごく短気である。好戦的である。
 副会長はリングネーム「ガッツ春松」氏。
 顔は具志堅用高にクリソツである。プロのボクサーであった。好戦的である。ファイターである。
 そして会計はボクである。
 顔はフツーの人である。虚弱である。尿管結石を患っている。銃は持っていない。ボクシングは嫌いである。平和主義者である。暴力反対である。
 以上が今回決定した村の三役である。
 ボクはこの好戦的かつ野蛮な「スナイパー」および「ファイター」両氏と、タッグを組むことになってしまったのである。
 やばい、どうしよう・・・。
「ヒゲで威嚇したら?」
 妻に言われた。が・・・。
 怖い。

 (2011.03.29)   このページのトップへ

『トレンチ』851

 原発はいよいよ本当に怖い局面に移っている。
 昨日あたりから、ニュースでさかんに「トレンチ」「トレンチ」と言っている。
 あれって「トレンチコート」のトレンチなんですってね。
 「塹壕」という意味らしい。戦争の時、「トレンチコート」とは塹壕で着ていたコートのことなんですって。
 何だか物騒な言葉ばっか出てくるね。
 「タービン建屋」だとか「サプレッションプール」だとか「ミリシーベルト」だとか、こんなことでもなかったら一生知らなかった言葉ばかりだ。
 できれば知りたくなかったね、こんな言葉。怖い怖い!
 ところで、うちの建屋の話なんですがね。
 仏間の雨漏りは基準値を大きく上回って、崩壊寸前のレベルなんです。5つ分のバケツがいっぱいになっているんです。
「今に3号機みたいになるね」
「1000ミリシーベルト級よ」
 まあ、こっちは放射能出ないだけマシですけどね。

 (2011.03.29)   このページのトップへ

『バックナンバー 〜850』はこちら。

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