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★幻のスーパーふにゃふにゃユニット『積善クラゲへの道』

★つれづれなるボクの備忘録『緋色の脇息』

★エッセイ『ことなひまめのオッペケペーですっとこどっこいな日常』
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novelsタイトル ★★寿ぎ椰子の小説の世界

★ボクの童話の世界。『ぼく、空き缶』
★オナモミの謎。『探偵八百屋』
★「こっとなさんはのろまだにい・・・」『ひまめ』
★ボクの青春は・・・。『クラスJ』(Version Blue)
★鳴いたよ・・・。『冬の蝉』
★起業家の見た悪夢とは・・・。『盧生の悪夢』
★短編集。『よるべ(因)』『トチ狂う人々』

**************************************

  
 

『さわやかな映画だった!』550

 『Before Sunrise』『Before Sunset』を2日連続で観た。
 実にさわやかな映画だった。こういう映画は久しぶりだ。
 詳しい感想は、後日「映画コーナー」で書きたいが、観終わったとき全身に清涼感が駆け抜けた。実に気持ちよく眠りにつくことができた。
 こういう映画が作れるなんて、世の中にはいろんな才能を持った人がいるんだね。 
 買った甲斐がありましたよ。
 この映画を紹介してくれた妻の友人「モモコさま」の鑑賞眼に、ボクらはあらためて感服いたしております。
 また教えてくださいね!

 (2011.02.08)   このページのトップへ

『先走り』549

 気持ちだけが先走っている。
 雪もワッパカ(大体)消えたし、日も長くなった。
 昨日あたりから、何となく「あっ、そうなの。こんな感じなのね」という気持ちになった。「春さん、おいで」みたいな。
 と〜ころがギッチョンチョン! 
 寒いんだワ。風が寒い! こうしている朝なんか、気持ちが緩んでいるせいか余計に寒く感じる。
 寒さでパソコンが何度も落ちる。
 人間、こういう気持ちと体の乖離が生じたときに風邪をひいたりするものなので、よくよく注意をしなければいけない。
「もう春物出してもいいんじゃない?」
 昨日、そんな呑気なことを言ったボクを、賢明な妻が一喝した。
「何言ってんの! 秋田の春は5月からよ、5月!」
 その通りだ。おっしゃる通りであった。 

 (2011.02.08)   このページのトップへ

『太陽と雨』548

 「冬将軍」の難敵は「太陽」と「雨」だね。特に『雨』。
 さすがのあの豪雪も『雨』の前に、ベチャベチャになってタラタラになって、文字通り『ツユ』と消えました。
 うちの屋根は、まだ全面消雪とはいきませんが、それでもほとんど振り出しに戻った感じです。
 そのうち気象科学が進歩して、「太陽」と「雨」をコントロールできる時代になったら、「農産物の安定化」はもちろん「雪国格差」も解消されるのになあ・・・。
 誰かやってくれませんか?
 ねえ、ナカライさん!

 (2011.02.07)   このページのトップへ

『雨漏り発見』547

 朝晩は相変わらず氷点下なのですが、日中の気温が少し上がり、雪が融けてきました。
 こうなると怖いのは「雨漏り」。
 仏間の雨漏りは以前にもお話ししましたが、新たにもう一カ所見つかってしまいました。
 洗面所です。ポタポタポタポタ・・・。
 床がびっしょり濡れて、朝にはスケートリンクになっておりました。
「だんだん、心細くなってきましたね」
 洗濯をしながら、妻がつぶやきました。
 ボクは苦笑いをするしかありませんでした。

 (2011.02.06)   このページのトップへ

『もひとつ』546

 ボクが電話に出ました。
「あ、そうですか。1枚にまとめて膨らませて書けばいいんですね。はい、分かりました。すぐ行きます」と、ボク。
「ねえ、何、何、何?」と、寝ぼけながら妻。
「何かね、1枚にまとめて出すんだって」
「えっ? 何のこと?」
「いや、何かね、受かったんだって」あんまり喜んでない口調のボク。
「ええ〜!! ちょっと、どうしてムッとしてんのよ。あっ! 照れてんな、こいつう・・・」
 ヤシの花といい、この夢といい、何かいい感じやなあ。

 (2011.02.06)   このページのトップへ

『馬』545

 石巻の玄関先に、子犬が丸まって捨てられておりました。
「これラブラドールじゃない?」と、妻。
「いや、耳が違うよね」と、ボク。
「う〜ん・・・」
 近づいてよ〜く見る妻。
「これ、馬じゃん!」
 はい、もちろん夢です。妻の見た夢。こんな歌を思い出しました。



 (2011.02.06)   このページのトップへ

『大人になった文学少女たち』544

 夕べの晩酌タイムで妻がこんなことを言った。
「モモコちゃんからメールがあってね」
「うんうん」
「結局、私は文学も美術工芸も『鑑賞者』がいいみたい。『眺めのいい部屋』のセシルみたいに・・・。そう書いてあったんだけど、私も同感」
 かつての文学少女たちは、今の自分をそう位置付けているようだ。
「今でも『そういう小部屋』を共有し合える友だちっていいと思うわ」
「そうだね。そういう人は少ないもんね」
「日常生活は誰だって回さなきゃいけないけど、それだけをあれこれ言い合うだけの関係はつまらないもの」
 ちょうどいい距離感で、非日常的な空間を楽しみながらお互いに向上し合える関係の大切さを、妻はこんこんと語った。
 そういう意味では、かつての文学少女たちは大人になった今でも「夢見る文学少女たち」に変わりはない。
 それもいい。すごくうらやましいと思う。

 (2011.02.06)   このページのトップへ

『この花は私です』543

 「この花は私です。やっときれいに咲いたのです」
 そんな歌がありましたが、うちのテーブルヤシに花が咲きました。
 花と言っても、写真で分かるように「きれい」というわけではありません。堅いイボイボ。
 このテーブルヤシは、2006年9月9日に結婚を記念して500円で買ったものです。4年半前。
 それがどんどん大きくなり、株分けを繰り返して今では鉢が5つもあります。
 普通は2年ぐらいで花が咲くと言いますから、うちのヤシは遅咲きではあります。
 「ヤシ」「遅咲き」とくれば、どこかの誰かさんみたいですね。
 それでも、やっと花が咲いたということは、ボクも近々花が咲くような気がしてうれしくなりました。
 10年もたつと2メートルの大樹になるテーブルヤシ。お互いがんばろうね!



 (2011.02.06)   このページのトップへ

『鍋、鍋、鍋』542

 2日に1回は我が家は鍋。
 もちろん昨日は「タラ鍋」だったが、この1週間は「だまこ鍋」「豆乳キムチ鍋」などを食った。
 寒い季節、鍋はサイコーですね。
 鍋の良さは、次の昼に「同メニュー」で済ませられる点である。横着な人向き。
 それから、洗い物が極端に少ないという利点もある。これも怠け者向き。
 ただ一つ欠点は「太る」ことだが、ほとんど水分なので、オシッコに3回も起きれば朝には元に戻る。
 夕べ、寝る前に2キロ増だった体重も、今朝はいつもの体重に戻っていた。
 2リットルのペットボトルの水を蓄えていたことになる。
 人間タンクローリー車が2台、並列駐車して寝ていたことになる。それ、何だか怖い!

 (2011.02.05)   このページのトップへ

『世界一うまい天ぷら』541

 死ぬほどうまかった! 泣き死ぬほどうまかった!
 昨日届いた「タラ」(タラ男とタラ子のアベック)に入っていた「白子」(キクともいう)を天ぷらにした。
 ちょっと、これ、どう考えればいいの?
 新鮮だからでしょうね。うまくて、うまくて、言葉にできない。
 春になれば「タラノメ」をはじめ、山菜の天ぷらもこれはこれでうまい。これも横綱といえる。
 が、現時点ではこの「白子の天ぷら」のほうに軍配が上がった。こちらは東の正横綱級!

 (2011.02.05)   このページのトップへ

『ガッチャマン』540

 すいません。もう一つだけいいですか?
 しょうもない話だけど、石巻のおばあちゃんのことなので大目に見てくださいね。
 マドロスさんの6回忌にお墓に行こうとして、おばあちゃんはライターが着かないことに気が付きました。
 リカさんに買ってきてもらおうと思ったおばあちゃんは、義姉に向かってこう言いました。
「あのさあ、私ささあ『ガッチャマン』買ってきてけらいん!」チャンチャン!

 (2011.02.04)   このページのトップへ

『タッチャンの雪下ろし』539

 しょうもないことばかり書いてすいません。
 もう一つだけお付き合いください。
 妻が思い出した昔の話です。子どもの頃、珍しく石巻に大雪が降って、屋根の雪下ろしが必要になりました。
 近所に住んでいたタッチャンは、命綱を着けて勇敢に屋根に上がり雪下ろしを始めました。
 小学生の妻は、その様子を目を丸くして見守っておりましたが、ふと気付くと、タッチャンの命綱の先端は地面の木に結わえてありました。
 妻たちは、小さな声でこうささやき合いました。
「あれってさあ、落ちたらさあ、ただロープ着けただけのさあ・・・」
「うん。アッシュ(飼い犬)みたいだよね」チャンチャン!
 その話を聞いて、ボクが死ぬほど笑っていると、妻はクールな口調でこう言いました。
「私たちだって似たようなもんじゃない?」
 確かに・・・そう言われりゃそうだな。

 (2011.02.04)   このページのトップへ

『草食ってます』538

 以前も紹介したが、「深煎り茶」は健康にいい。
 掛川のお茶がいいのだけれど、高いのでボクらは自作している。
 フツーの安い煎茶にスプーン1杯の熱湯をかけ、すり鉢で摺ってペースト状にし、それに熱湯を注ぐのだ。
 これがまたうまい。
 特に、今日のような二日酔いにはよく効く。
 フツーの煎茶と違って、このお茶はいわゆる「お茶っ葉」が大量に入っている。
 湯のみの底に大量に沈んでいる「それ」を、ボクはムシャムシャ食うのが好きだ。
「馬みたい」
 と、妻に言われるが、かまうもんか。だってホントにウマいんだもん。 

 (2011.02.04)   このページのトップへ

『待望のタラが届くのじゃ!』537

 タラタラタッタ〜、タラタララ〜、タラタラタッタ〜、タラタラリ〜。
 いつもお世話になっている仙台の知人から、今年も『タラ』が届くことになっている。
 話によると、オスメス両方送ったとのこと。
 オスといえば『白子』、メスといえば『たらこ』である。
 わおっ!
 もうすぐ「宅急便屋」がベルを鳴らす。腹もグーグー鳴っている。
 早く来い、早く来い!
 鍋は昨日からセッティングしてある。包丁も研いである。
 タラタラタッタ〜、タラタララ〜、タラタラタッタ〜、タラタラリ〜。(『タラの讃歌』椰子作)

 (2011.02.04)   このページのトップへ

『残業ハイ』536

 夕べの晩酌タイムは9時半スタート。
 遅れを取り戻すかのように、グビグビ飲んでしまいました。
 難仕事をやり終えた達成感と安堵感も手伝って異様に盛り上がってしまいました。『残業ハイ』!
 その結果・・・。
 今朝、2人とも「言わずもがな」状態になって起きてきました。
「あ〜、頭いてえ」
「効いた、効いた」
 ペースを崩すとこうなります。お気をつけください。

 (2011.02.04)   このページのトップへ

『買ってしまったぞ!』535

 いつもお便りをくれる妻の友人「モモコ」さんから、「これ、観たほうがいいよ!」と言われた映画があります。
 妻は、大学時代に彼女と映画を観まくっていた時代があって、例えば『眺めのいい部屋』とかもそうだけど、ボクらは彼女の確かな審美眼を認めています。信じています。
 そんなわけで、早速観たかったんだけど、妻は仕事が忙しいし、ツタヤは遠いしで「これは随分先のことになるなあ」と思っていたわけです。
「アマゾンで買っちゃおうか、2本とも」
 突然、代表が言いました。
「えっ! いいの?」 
「こんなに頑張ってんだもん」
 さすが太っ腹、さすが代表。
 『Before Sunrise』&『Before Sunset』セットで1900円なり。
 楽しみだなあ。早く来ないかなあ。

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『おあずけ、晩酌タイム』534

 売れっ子の弊社代表は、さっき超特急案件がきてしまいました。
 それで、いつもの晩酌タイムが「おあずけ」になっております。
 8時半ごろまでかかるそうです。
 それで今、ボクはどうしていいか分からないのです。
 それまで待っているしかないのだけれど、やることがありません。
 誰かとお話でもしたいのですが、どなたか付き合ってくれませんか?
 あっ、誰もいない? みんな夕食時で忙しい? そうですか。
 しょうがない、とりあえず米でも研ぎますわ。

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『妻を励ましてくれた歌たち』533

 ここに来ていろいろあった。
 ボクにとってもだけど、それ以上に、妻にとっては右も左も分からない土地、苦労も尽きなかった。
 家族や友だちに会いたくなったこと、故郷に帰りたくなったこともあったはずだ。
 そんな時、この『元気です』や『遠く遠く』が、妻を励まし、元気にしてくれたのだった。

  

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『全然緩んでねえじゃん!』532

 緩むって言ってたのに、何だよこれは!
 かえって寒いじゃん!
 嘘つき!

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『伝えたいこと』531

 もどかしいと思うのは、自分の気持ちが相手に上手く伝わらない時。
 かつてニキビ面の青年は、好きな人にラブレターを書いた。
 便せんに何枚も何枚も、へたくそな文字で想いを書きなぐっては捨て、書いては捨て・・・。
 どうにか徹夜で書き上げて、震える手で渡した時のその子の顔を今でもはっきり覚えている。 
 ボクの血走った目におびえるその目を。
 結局、ボクのかきむしるような熱い想いは、畳をかきむしっただけで露と消えた。
 伝えたいことを上手く伝えるのは難しい。
 でも、長く伝える努力をしていけば、いつかはきっと伝わるものでしょう。
 少なくとも「人となり」は見えてくるものでしょう。

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『カッツ社長の続報』530

 昨日、カッツ社長の奥さん「リエさん」からレギュラーコーヒーが大量に届いた。
 リエさんのお陰で、ボクたちは1年を通してレギュラーコーヒーに不自由しない。ありがたい。
 さて、そのお礼の電話で聞いた話。カッツのノルウェー出張の顛末がおかしかった。
 ボクが一番気になっていたことを妻が聞いてくれた。 
「空港で買い替えたっていう小さいトランクはどうしたの?」
「空港まで行ったクルマに入れたらしいよ」
「へえ。中身の入れ替えは?」
「ロビー。それがさ、カッツってあの通りだから、下着は全部新品じゃなきゃって言ってね」
「うんうん、じゃあ良かったじゃん、人に見られても」
「違うの、そう思って買おうとしたら、ナオコ(4人兄弟の末っ子、現在大学生)に『お父さん、バカだね。古いの持って行って向こうで捨ててくればいいじゃん』って言われてね」
「うんうん。で?」
「カッツ『なるほど、お前、頭いいなあ』って」
「・・・」
「で、黄ばんだの持っていっちゃったのよ」
「ゲッ!」
 国際線の待ち合いロビーで、ゴソゴソ『黄ばんだの』を入れ替えているカッツ社長。そういう図が目に浮かんだ。
 やっぱりやってくれましたね。

(追伸)例の帽子の件ですが、顔の長いカッツ社長に一番似合ったのは『ヘルメット』だったそうです。かぶっていったかどうかは謎ですが・・・。

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『命綱』529

 先日の屋根の雪下ろし。
 ボクたちは『命綱』を着けて作業をしました。
 5〜6メートルのロープの端をお互いの腰に縛り、作業を進行したわけです。
 お陰で転落事故もなく作業を終えたわけですが、よく考えてみると「もしどちらかが転落した場合」どうなるか? 
 もう1人も確実に落ちます。引きずられて・・・。
 その時、グッと足を踏ん張って相手を支えれば何とかなるかもしれませんが、基本、自分の作業に夢中なのでそういう余裕はないと思われます。
「ロープのテンション張って離れて作業しようね」
 そう言って始めたものの、気が付くとものすごく寄り添っていたりしてました。 
 ズズズー。
「きゃあ〜!」
「わあ〜!」
 ズズズー。
 今思うとゾッとします。

 (2011.02.03)   このページのトップへ

『2月』528

 昔から「1月は行く、2月は逃げる」と言いますね。
 2月は逃げ足が速い。暦上28日しかないこともありますけど。何となく地に足が着かない時期なんですね。
 また、「ニッパチ」といって、2月と8月は(特に水商売の方には)景気の悪い時期でもあります。
 そういう2月ではありますが、であればこそ、この時期に何をやっておくかが重要なのです。(おっと、今日は何か真面目やなあ) 
 例えば弊社代表。相変わらずトトトトトトトトト・・・。全快バリバリで仕事をしております。(偉い!)
 専従者のボクだって負けないぞ。ボクは、密かにこんな決意を胸に抱いております。(おっ! 何、何?)
 2月中に一作書き上げる! (ホント?)
 ようし! 頑張るぞ! (大丈夫?)
 大丈夫です。ボクだってやるときはやるんだ!(ほう、お手並み拝見といこうじゃないの?)

 (2011.02.02)   このページのトップへ

『緩む』527

 今日から少し緩むらしい。
 気温のことである。1ヶ月ぶりに氷点下の真冬日を脱却するらしい。
 最低気温はマイナスだが、日中の気温はプラスに転じる。数日だけど。
 何事も、マイナスからプラスに転じる時というのは心躍るものだ。素直にうれしい。 
 家計しかり、成績しかり、景気しかり。体重だけが例外か。
 しかし、気持ちが緩むと思わぬ油断が起こるもの。
 かえって、薄着になって風邪をひいたり、水抜きを忘れて水道管を破裂させたり・・・。 
 ボクらは知っている。
 秋田の冬はそんなに甘くないってことを。
 見くびっちゃいけないってことを。
『油断大敵、火がボーボー』 
 受験生の皆さん! 特に鈴木東栄先生の教え子の皆さん!
 油断しないでね! 油断しそうになったら「秋田の冬」を思い出してくださいね!

 (2011.02.02)   このページのトップへ

『発熱してます、下半身』526

 何もにわかに「青春モード」になったわけではありません。
 「発情」ではありません。「発熱」です。
 ええ、それは何故かと言いますと、以前お話ししたことのある「水分で発熱する素材を使ったサーモ何たらという股引および腹巻」のお陰なんです。
「ちぇっ! 何だこんなもの」 
 かつて、その効き目のなさに、そんなふうな感想を書いた記憶がありますが、何の何の、南野陽子。(わっ!)
 驚異的な発熱機能を知ったのは、先日の「9トン雪かき」の時でした。
 靴下もシャツもビショビショに汗かいてるのに、そこだけがシュワーッと発熱していて乾いているのですよ! 
 いやあ、驚きましたね。効能表記に偽りなしでした。
 しかし、こうも考えました。
(でも、普段これほど汗かくことってあるだろうか? さすればこれは、どういう方が着用すべきなのだろうか?)
 一つ浮かんだ職業。「除雪を生業にする方々」。それも、除雪車の運転手ではなく、自力でそれを行っている方々。そんな人いるのかなあ?
 冷静にこうも考えました。
(でも、そんだけ汗かいたら、その段階で体はすでにポッポしてるんじゃないかな? 体がポッポしたら、こういうものはそもそも要らないんじゃないかな?)
 これって「水掛け論」じゃないの?
 そういう話を妻としていると、妻が一言こう言いました。
「冬のオリンピックの選手とかにはいいんじゃない?」
 なるほど。
 そう言えばこれ、大手スポーツメーカーの発明だった。

 (2011.02.02)   このページのトップへ

『ミッツ讃歌』525

 ミッツはミツオさん。
 我が家の管理人「コーゾーさん」の弟さん。
 推定年齢60歳、独身、前歯がない。
 村の「前歯がない衆」の一人。(「前歯がない衆」は村では多数派勢力。アッキー会長をはじめ男性陣に多い。女性ではヤスさんも加盟している)
 ミッツはいい人だ。本当にいい人。
 昨日もボクらよりも早く来て、小屋の雪下ろしをしてくれた。
 彼の良さを一言で言うと、「控えめな優しさ」というか「見返りを求めない献身」というか「でしゃばらない気遣い」、「名も無き一輪の花」、「地上に降りた最後の天使」ということになる。(一言じゃねえだろ!) 
 とにかく、すごくいい人なんです。
 この村に来て、いろんな人にいろんな好意を受けて暮らしてきましたが、全員がいい人というわけではありません。やっぱりどっかズルかったり、狡猾だったりするのは都会とあまり変わりません。
 そんな中で、このミッツだけは本当に素晴らしい天使のような人です。
 こんな優しい天使が、なぜ結婚していないのかと言えば、子供の時に顔に火傷を負ったことが一因と思われます。
 彼はコーゾーさんの家に住み、若くして脳梗塞で倒れ半身不随になったコーゾーさんの奥さんの代わりに、黙々と、かつ控えめに縁の下の力持ちとして頑張ってきました。
「ミツオさんが我が家の大将だ」
 奥さんはそう言ってミツオさんを褒めます。
 コーゾーさんちは3世代7人の大家族。村でもこんな大家族はありません。核家族化で失われた「家族が助け合って支え合う姿」がここには残っています。
 ミッツは、屋根から落ちて道にはみ出した雪を、丁寧にかき集め遠い場所まで捨てに行ってくれました。
「そういう気遣いがミッツだよね」
「うん。落とせば落としっぱなしの人もいたもんね」
 かつて、マドロスさんが亡くなった時にやむを得ず頼んだ村の人が、大枚のお金を取りながら、玄関前に窓が割れるほど雪を積み上げていたことを思い出しました。
「あの時のセリフがすごかったよね」
「『おめえら、窓割れるど!』だったもんね。ありゃないよ」
 状況が状況だっただけに、ボクらはそのことをズッと根に持っています。お金を持って行った時の顔も。
「ミッツいいね」
 ボクらは今日、缶詰を持ってお礼に行くことにしています。
(追記)持って行ったら、ちょうどミッツがいて直接渡すことができました。
「なっと・・・かえって・・・迷惑かげだな・・・」
 シャイなミッツは、そう言って照れくさそうに缶詰を受け取りました。
 でも、あの顔はとっても喜んでいたと思います。ありがとう、ミッツ。好きだなあ、ミッツ。 

 (2011.02.01)   このページのトップへ

『ビーフシチュー』524

 ズーッと『ローストビーフ』と書いてきて、急に『ビーフシチュー』になったのにはわけがあります。
 ボクがズーッと勘違いしてたんです。ええ、ただそれだけのことです、はい。
 で、その『ビーフシチュー』なんですがね、これ、うまかったなんてもんじゃなかった!
 本格的イタリアン系、脂っこくない大人の味。ワインにピッタシ!
 制作時間2時間。クツクツクツクツ・・・。
 何て言うか、もう本当にマジうまい! と、と、と、とける。とろける、ほころびる。レストラン、レストラン、イタリア〜な! レストラ〜な!!
 イベントウイークの最後を飾る「特製ビーフシチュー」の出来は、今までのどんな料理にも勝るサイコーの味だった。
 「わかば」で購入した牛肉、ふんだんに使った赤ワイン、セロリ丸々1本。
 そして、何と言ってもその前の「重労働」。 
 これらすべての要素が加わった、我が家の新作メニュー「特製ビーフシチュー」は、マドロスさんの6回忌にふさわしいものになった。
「ヤスさん、ビーフシチューってものも、これはこれはうまいもんでございますなあ・・・」 
 そう言って、おじいちゃんは鼻を鳴らして完食したことだろう。
 今度、「春の秋田ツアー」の時は、おばあちゃんにも振る舞いたいと思っている。
 今日から2月、夢のような「ごちそうイベント」は終わった。
 冷蔵庫を開けた妻が言った。
「カラっぽだ・・・」
 冷凍庫を開けたボク。
「何もない・・・」

  

 (2011.02.01)   このページのトップへ

『ギシギシ去ってギシリトール』523

 体重激減!
 増え続けていた体重が基準値に戻った。
 その理由はただ一つ。
 屋根の雪下ろしをやったからです。
 とにかくすごい雪でした。2人で約9トンの雪を下ろしました。
 汗だくになりました。
 やり始めた以上、途中で中座するわけにはいかない作業なので、とにかく黙々と「削っては投げ、削っては投げ」しました。 
 夕方、終わった時には吹雪になっていました。
 でも、これでしばらくは「家屋倒壊」の恐れはなくなりました。
「おお! 障子がスルスルッと閉まるよ!」
 ギシギシがスルスルになりました。でも・・・。
 体のほうが「ギシリトール」!

 (2011.02.01)   このページのトップへ

『表と裏』522

  

 見よ! この違いを。
 かたや「梅」が咲いている。
 かたや屋根まで届くほど「雪」がそびえ立っている。
 表日本と裏日本。
 表街道と裏街道。
 なんでこうなるの! わしゃ、納得いかんわ! 
 「一足先に春の気配。関東は梅が咲きましたあ!」
 写真を送ってくれた東栄のメールにはそう書かれていた。
 一足先? こっちはなあ、そんなもんじゃねえんだよ。裏街道ってもんはよう、そんなに簡単に足洗えるほど甘かねえんだよ。分かるか? えっ? 兄さんよう。
 少なくてもあと3ヶ月は、こうやってよう、裏街道を歩き続けるしかよう、ねえんだよう! ばーろう、とっとと失せろってんだ!(おっと、どうしたどうした。言葉まで「裏街道」風になってきたゾ)
 嗚呼、切な悲しや「裏町人生」。早く「堅気」になりた〜い!

 (2011.02.01)   このページのトップへ

『鋭い指摘』521

 今、おばあちゃんから電話があった。
「白い清楚なお花が届いたよ!」
 ボクらはネットでお花を送っていたのだ。
「ところで、エッセイ読んだけど、あんだ間違ってたよ」
「えっ!?」
「おじいは今日で丸5年。来年が7回忌だよ」
 鋭い指摘だった。
「心得違いでした! 早速修正しま〜す!」
 そんなわけで、いろいろ直しました。
 おばあちゃん、風邪も全快、元気ハツラツ。
 ジャンケンで妻に勝ったボクの「次回セーター」を制作しているらしい。やりい!
 よかった、よかった。いろいろよかった。
 「肩こり」にはくれぐれもご用心ね!

 (2011.01.31)   このページのトップへ

『倒壊寸前』520

 屋根の雪が1メートルを超えた。
 ギシギシ、メリメリ・・・。
 死にたくない。
 さあ、今こそ立ち上がろう!
 吹雪が何だ、寒さが何だ。
 今日は二人で、命綱を付けて屋根の雪下ろしをするぞ!
 難儀な一日になりそうだ。
 まあ、圧死するよりはましか。

 (2011.01.31)   このページのトップへ

『ジミー東栄』519

 毎度毎度の妻の夢。
 今回は「ジミー大西」さんが家に居候してました、という設定で始まります。
 ある日、気付くと床の間に大きな絵が飾ってありました。
 妻は内心思いました。
(あの絵、ここに置いていくのかなあ・・・)
 それからボクらは旅に出ました。帰ってくると、憔悴したジミーさんが絵を描いておりました。かわいそうになった妻はジミーさんに言いました。
「あらー、食べるものどうしてたの?」
「そこらのものを適当に食ってました」
「まあ! じゃあ今日は一緒にご飯食べましょう!」
 それを聞いたボクは、妻に耳打ちしました。
「今日、マドロスさんの6回忌(丸5年)だよね。ローストビーフだけどいいの?」
 妻は一瞬「あっ!」と言って絶句しました。
 でも、気を取り直してボクに言いました。
「いいの、いいの。マドロスさんもそのほうが喜んでくれるわ」
「そーお?」
「ところであの人誰だっけ?」
「えっ? 東栄だろ」
「そっか、東栄だったね」
 ジミー東栄。 

 (2011.01.31)   このページのトップへ

『発展途上』518

 ボクらの大好きな先生マッツ。妻の主治医マッツ。推定年齢80歳、性別女性。先祖は士族とか華族だったと思われるマッツ。
 ボクらは、月に1回定期検診に行く。
 マッツはとてもお上品な笑顔で迎えてくれる。話し方が高貴である。美智子妃殿下(おっと、皇后陛下だった)のようでもある。
 先日も、妻とこんなお上品な会話があったようだ。
「寒くて大変ねえ。雪かきとかどうなさってるの?」(美智子様風に)
「ええ、やってます、毎日。筋肉痛になります」
「そうよねえ、私も小さい頃一度だけやったことがあるんだけどね、こうやって、こっちやったら今度こっちやって、こっちやったら今度こっちやってってやらないとダメなのよねえ」(彼女は実際に手を交互に動かして、雪かきのまねをしてみせた)
(まあ! お上品な雪かきですこと!)
「ええ、ええ、でも、この頃は体が寒さに順応してきてる感じもします」
 それを聞いたマッツは、パッと表情を明るくしてこう言った。
「発展途上なのねえ・・・」 

 (2011.01.30)   このページのトップへ

『張り合いを失った妻』517

 妻の様子が変です。
 仕事も、ト、ト、ト。
 いつものトトトトトトトトト・・・ではなく、ト、ト、ト。
 誕生日が終わって気が抜けたようです。
「これから何に向かってシャカシャカすればいい?」
 うつろな目で、そう言う妻にボクは言いました。
「当面、マドロスさんの6回忌(丸5年)の『ローストビーフ』をイメージすればいいんじゃない?」
「OH!」
 妻の目がギラッと光りました。

 (2011.01.30)   このページのトップへ

『ヘラヘラ笑っております』516

 正確には分からないが、今年になって気温が0℃を超えた日はほとんどない。少なくともここ馬場目町村はそうだ。
 マイナス10℃を筆頭に、連日連日氷点下である。これは最低気温ではない。最高でもマイナス、「真冬日」の連続なのだ。
 しかも、雪の量も半端じゃない。さっき妻と雪かきをしてから、村唯一の商店まで歩いていったのだが、雪は、1メートル以上あるブロック塀よりもさらに高く積もっていた。
 人間、辛抱の限界や激怒の限界を超えると、無性にヘラヘラ笑いたくなるものだ。
 昨日もヘラヘラ、今日もヘラヘラ。2011年ず〜っとヘラヘラ。
「明日からまたマイナス10℃だってよ。雪も降るんだってよ。ヘラヘラ・・・」
「ヘラヘラ、ヘラヘラ。驚いたねえ、たまげたねえ。ヘラヘラ」

 (2011.01.29)   このページのトップへ

『短気度』515

 短気度を測るバロメーターに、パソコンのアイコンをクリックする速さと頻度があります。
 あれ? 何だか今日は動作が遅いぞ。
 そのようなとき、あなたはどうしてますか?
 なかなかブラウザが立ち上がらない、そのようなとき。
 砂時計をにらみながら、ムカムカしてくる人いませんか? カリカリしてくる人いませんか?
 手持ち無沙汰になって、何度も何度もアイコンをクリックしてしまう人いませんか? カチカチ、カチカチ、カチカチ・・・。
 そういう方は、間違いなく「短気」です。
 ちなみにボクは、ブラウザが一気に100個立ち上がってしまったことがあります。

 (2011.01.29)   このページのトップへ

『がんばれ! 文学おばさん』514

 うれしいニュースが飛び込んできた。
 「女による女のためのR18文学賞」(新潮社主催)の2次通過を果たしたのだ! 600編中19編だって! すごい!
 果たしたのはボクではない。ボクは女性ではない。よって応募できない。それ以前に「カンノウ」は書けない。
 この快挙を成し遂げた人は、ボクらの友人であり恩人の大先生である。
 この方、長年仙台でフリーライターを生業にしながら、中島みゆき顔負けの歌姫としても名を馳せ、「何とかチヤコ」という名で「何とか音頭」というレコードまで出している。
 かつて彼女は3人でカラオケに行って、「真理ちゃん、こんな歌聞けるなんてあんたゼイタクよ、ゼイタク」と言ったことがある。
「あ、う、う〜ん・・・」
 それでなくてもカラオケをほとんど歌わない妻は、そう言われて言葉に詰まった。でもまあそれほど歌がうまい。「中島さんよりうまい」と彼女は自賛する。他賛する声も聞く。
 この方、妻にとってはライター時代の厳しくも優しい大恩人、ボクにとっては同い年にして「文学」を目指す同胞、カラオケの相棒といった貴重な存在だ。
 彼女とは「どちらが先に賞を取っても、その時は相手に盛大におごること!」という堅い約束を交わしている。もう7〜8年も前だったな。「賞金は一晩で使っちゃおうぜ!」と、羽振りのいいことも言っていた。(たしか・・・)
 彼女の受賞を心から期待し、グイグイ応援している。  
 この賞は、2月下旬の最終選考に残れば「読者による投票」も用意されている。皆さん、その時は是非投票してくださいね! その時はまたお知らせします。
 4月上旬の発表が待ち遠しいな。
 いい春になればいいな。お互い長いこと頑張ってるもんな。
 おっといけねえ、かく言う自分もその頃に発表があるんだった。
 ようし! 余勢を駆って「ダブル受賞」といこうじゃないか!
 う〜ん、燃えてきたぞ! 書がねば、書がねば!

 (2011.01.29)   このページのトップへ

『何度も言うけど古い映画はいい』513

 昨日は『ライムライト』(1952)を観ました。
 おとといは『第三の男』(1949)。その前の日は『3人の妻への手紙』(1949)。
 詳しくはいずれ映画コーナーで触れますが、昨日『チャールズ・チャップリン』の台詞にこんなのがありました。
「想像力が最高のオモチャだ」
「時は偉大な作家だ。いつも完璧な結末を書く」
「生きていくことは素晴らしい。クラゲにとっても」  
 最後の言葉には笑ってしまった。
 クラゲ? あの『積善クラゲ』?
 確かに『積善クラゲ』に通じる感じがしたりして、おかしかった。
 妻は妻で、いつものように「食べ物が出てくるシーン」を念入りに観ていた。
 観終わって、朝食に「ニシン」が出てくるシーン(チャップリンがバレリーナに勧める)についてこうコメントした。
「パンとニシンって合うのかなあ?」
 それについて、「ニシンソバ」が大好きなボクのコメントはこうだ。
「ソバにも合うんだから、パンにも合うはずだよ」
 ホントかなあ?

 (2011.01.28)   このページのトップへ

『ホームページ満2歳、妻はそのX倍?』512

 ついに「その日」がやってきました!
 めでたい、めでたい誕生日です。
 夕方が納期の仕事を片付けようと、代表はセッセと頑張っております。
 クライアントさんからは「豪華な花束」が届きました。ありがとうございます!  
 あとで「ハンバーグの写真」とともにアップしますね。
 いくつになっても、誕生日というのは心がはしゃぎますね。お花のお陰で部屋も華やぎました。
 「X倍?」については、この際隠してもしょうがないのではっきり言います。
 48倍です。
 あれっ? それじゃ96歳になっちゃう。ごめんごめん、24倍でした。
 数学博士の「世界のスズトウ先生」この数字に何か意味あります?
(追伸)「スズトウ先生」といえば、誕生日祝福メール、ありがとねえ! マリ社長も喜んでましたよ〜!

 (2011.01.28)   このページのトップへ

『イベントウィーク』511

 今日から31日まで、1年で最も忙しい『イベントウィーク』が始まる。
 27日の今日は、セイさん(亡き母)の20回忌プラス3ヶ月の祥月命日だ。
 明日、28日は、弊社代表兼妻の28回目の誕生日。おっといけね、48回目だった。20もサバ読んじまった。
 同時にこの日は、「オフィスマドロス」の開設2周年でもある。(ちなみに『オフィスマドロス』っていうのは、WEB制作やライティングを行っている我々のオフィス名です。これ宣伝、どうぞごひいきに) 
 さらにこの日は、このホームページの開設2周年でもある。
 少し置いて31日は、マドロスさん(亡き義父)の6回忌(丸5年)である。
 まあ、忙しいと言っても、要は「おいしいもの」を料理して、一緒にいただくだけのことなのです。
 妻は今まで、誕生日48回のうち40回はハンバーグだったそうで、今回もボクがそれを作ることになっている。巨大なハート型のハンバーグ。
 明日、写真コーナーで紹介したいと思っている。できました。<これ>です。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『分からんニュース』510

 「孤独感・生活苦・・・高齢者の万引き20年連続増」
 ええ、何が分からんのかと言いますと、「孤独感による万引き」ということが分からん。
 生活苦による万引きなら分かる。スーッと腑に落ちる。
「わたしゃ、食うものがなくて、つい、ヤマザキの食パンに手が出てしまいました」なら分かる。哀れなくらい分かる。 
 店の人に、「この人、ジャンバルジャンなんです。大目に見てあげてください」と言ってやりたくなる。
 だが、一方の「孤独感」が分からん。いや、年寄りの孤独感は分かる。この村にもそういう人がいっぱいいる。
 でも、孤独だから万引きをする、万引きの理由が孤独感、というのは、分かるようでさっぱり分からん。騙されてはいかん。
「わしゃ、孤独の解消のために万引きしたんじゃ。文句あっか!」
 そう言われても困る。それは論理のすり替えというものである。
 お年寄りというのは、どっか都合のいいところがあって、そういう言い訳や言い逃れをすることはよく知られている。それは、ボクらの経験からも分かっている。
 都合が悪くなると、「だって、トショリだもの・・・」と言っていた人は、誰あろううちのばあちゃんだった。
「トショリどご助けるど思って・・・」と手を合わせたのは、村のコウノスケさんという老人だった。
 もし、孤独感を解消したいのだったら、万引きに踏み切るのではなく、スーパーの入り口で『詩吟』や『朗読』をすることをお勧めしたい。あるいは、『ラジオ体操』とか『裸踊り』とか『フラダンス』とか『フラフープ』とか、とにかく「コソコソ」しないで堂々とやってほしいものだ。そうやって仲間の輪を広げていってほしい。
 えっ? それができる人だったら、もう100人は友だちいるって? そっか、それもそうやな。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『釜揚げうどんなんて怖くないもんね〜だ!』509

 以前『釜揚げうどん』で動揺した話をしたが、ボクらは性懲りもなくまた行ってしまった。
 前回のマーケットリサーチのお陰で、今回はどういう注文をし、どういう流れで行動するか、といったことについてあらかじめ明確なイメージができていた。失敗から学んだわけだ。
「私は『桶に入った釜揚げうどん(並)』を土台に、『ちくわ天』1本の家を建てるわ」
「ボクは、『ご飯』を土台に、『エビ天』と『キス天』と『ナス天』の3本柱の家を建てる」
 店内はかなり混んでいた。ちょっとドキドキする。
 幸い、ボクらの前に、初めてっぽいおばちゃんたちがつかえていた。モジモジしていた。それで心に余裕が生まれた。
 ボクは、例の角を曲がったところで、あのおにいさんに向かって、常連ぶってこう言った。
「えっと、そうだな、ご飯と釜揚げうどんの並くれる? うんうん、オレとこの人、そうそう、それお願いね」
「かしこまりましたあ!」
 やったあ〜! 心で快哉を叫ぶが顔には出さない。これでペースは完全にこっちのものとなる。土台の値段、ボク120円、妻280円。ボクちょっと脆弱。
「あっ、いいですよ、どうぞどうぞ、ゆっくりやってください」
 ドギマギしている最後尾のおばちゃんに、そんな余裕の言葉を掛けちゃったりなんかする。
 そうやって、ゆっくりと例の回廊をゆく。決して脇目を振らない。決して「揚がりました〜!」の声に惑わされない。粛々と回廊を進む。だって常連さんなんだかんね〜だ!
 結果、『ナス天』を『カボチャ天』に仕様変更した以外は、すべて計画通りの竣工となった。
 会計レジで積算してもらうと、総工費は、ボクが430円、妻は380円。合計810円だった。まずまずの省エネ住宅。
 座って何食わぬ顔で食べる。うまかった。が、「まあ、こんなもんかな」という顔で妻楊枝を手に取る。常連さんなんだかんね〜だ!
 にわか常連さんたちは店を出る。
「まいどありっ!」と言って戸を閉める。あれ? 「まいどありっ!」はあっちのセリフでは?
 最後にボロが出た。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『養われております』508

 昨日、土崎にある「秋田北税務署」に、確定申告書を提出しに行った。9000円の還付を受けるためだ。
 受付で、書類にチェックしていた利発そうな女の人が、ボクに向かってこう聞いた。
「社長さんのはこれでいいですけど、こちらの方は、あれですか? 支払われてる方ですか?」
 支払われている方? そうだ、その通りだ。
「ええ、ボクが支払われてる方になります」
 利発そうな女の人は、ようやく合点したように代表とボクを交互に見て、もう一度こう言った。
「社長さんが奥さんで、じゃあ、そちらは・・・」
「ええ、はっきり言って養われております。養われている方ということになります」
 ボクがそう言うと、その女の人は、苦しそうに堪えていたが、最後に「プッ!」と吹き出した。
 ボク、何かおかしいこと言いました?

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『当選! 年賀状2』507

 続けて書けばいいものを、わざわざ「2」などと小出しにした理由は、そうです、ワインです。(セコッ!)
 で、帰ってきて今年のを調べ直したわけですが、それでもやっぱり2枚当たっていた。どうだ! まいったか!
 もちろん5等『記念切手シート』ですけどね。
 妻が台所で野菜を切りながら聞いた。
「今、切手シートって50円切手と80円切手何枚なの?」
 早速調べてみた。
「どっちも1枚ずつだって」
「ゲッ! セコッ! 昔は5枚ずつだったよ。世知辛いね、まったく!」
 いつの昔か分からないが、確かにもっと枚数が多かった気がする。
 セコッ!

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『当選! 年賀状』506

 なんと! 当たりが2枚もあった。
 たとえそれが5等『記念切手シート』であろうとも、無性にボクはうれしかった。
 ボクらに届いた年賀状は合計50枚ほどなのだから、かなりの確率で当たったことになる。
 早速、土崎の郵便局の窓口でそれを差し出した。ドン!
 確認した係の人がこう言った。
「あのう、すいません。これは去年のですけど・・・」
 恥ずかしかった。かなり恥ずかしかった。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『アルコール消毒』505

 飲み過ぎた。
 わけもなく飲み過ぎた。
「たまに脳と体のアルコール消毒もしなきゃね」
 一人、そういう言い訳をしながらトイレに入った。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『同じ縁なれど』504

 昨日、中学時代からの友だち(N子さん)からメールをもらいました。
 うれしいことがたくさん書かれていて、ボクのエッセイや小説、積善クラゲ、緋色の脇息、果ては代表の雑感まで読んでくれているとのこと。
 さらに驚いたことに、ボクの『兄貴時代』(事業をやっていた頃のボクを、ボクらはそう呼んでいます)にも、ホームページを見ていたと、懐かしい<こんな時代>の記憶も呼び起こしてくれました。
 東栄といい、あるまんど山平といい、このN子さんも、高校時代、グループでよく一緒に海に行ったり、山に行ったりして遊んだ仲間です。  
 それが、一定の時を経て、またこうして連絡が取り合える関係っていいですね。
 それこそボクは『兄貴時代』、千枚以上の名刺の束を持っておりました。
 でも、事業が終われば全部他人になりました。ビジネスで知り合った仲間は、ビジネスが終われば終わりです。
 でも、こういう青春時代に知り合った仲間は、自分の中の青春が終わらない限り終わりません。
 同じ縁なれど、そこが決定的に違うのです。
 あんまりうれしかったので、N子さんに「小説家になって本ができたら、お礼にサイン入りで1冊プレゼントするよ」と書いて返信したら、こんなメールが届きました。
「本腰入れて小説書いてね。サイン入り楽しみにしてます」 
 頑張る元気が出てきました。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『数学教師的励まし方』503

 いやあ、鈴木東栄、お前はすごい! 『世界のスズトウ』も夢じゃない! こんな励ましのメールが届いたので紹介します。

 500回エッセイ達成(韻を踏んでいる)、おめでとう! よく頑張った!
 500回は確かにきりがいいが、数学講師のはしくれとしては、つまらない。500の約数の個数は12個に対して、600は24個の2倍! 1ダースが10でなく、12になった背景もそこにあるのじゃ! 10の倍数よりも、12の倍数に価値があるのじゃ。『世界のナベアツ』がブレークしたのも、そこらへんに注目したから……と、声高々に言う価値もない話かな?
 と言うわけで、前に300回記念でワインを送らせてもらったから、次回のワイン発送も600回に勝手に決めたよ。それまで、俺たち読者のために頑張れ!  

 このメールを代表に話したら、代表の目がキラッと光った。
「あと何回?」
「えっ?」
「ワインまで」
「・・・あ〜、えっと・・・100回くらいだけど」
「頑張って!」 
 そうきたか。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『ついに落ちたぞ! 南側』502

 最大の脅威にして強敵だった「南側の屋根の雪庇(せっぴ)」がついに陥落した。
 昨日の暖気で少し融け、それが今朝の冷え込みで急速冷凍されたことで、ヤツはついに落ちた。  
 すごい音だった。布団の中で「やりぃ!」と喜び合って起きてきた。
 落ちた固まりが城壁のようにそびえ立っている。巨大なブロックが雪面に突き刺さっている。
「あれが頭から落ちてきたらおしまいだったね」
 その光景を見た妻が、深い嘆息を漏らした。
「5回」
「えっ?」 
「5回死んだわ」
 ボクが言うと、妻はまた「ふ〜」と言って胸に手を当てた。

 (2011.01.27)   このページのトップへ

『地顔』501

 笑っている人がいる。
 その男性は、土方焼けした茶褐色の顔から真っ白い歯を出して、誘導棒を振っていた。  
「あれ、絶対『地顔』だよね」
「うん。今ここ、笑う場面じゃないもんね」

 泣いている人がいる。
 その男性は、たくさんの学生を前にして、難しい講義を行っていた。
「説得力ないね」
「うん。泣き顔で言われてもね」

 怒っている人がいる。
 その女性は、銀行の窓口でお客の接待に当たっていた。
「貯金するのに怒らなくてもいいよね」
「うん。何もねえ・・・」

 (2011.01.27)   このページのトップへ

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